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東方美人について

台湾新竹県北埔郷産。エキゾチックな味と香りは昔からヨーロッパの貴族を魅了してきました。ウンカという虫の力を借りて作られるこのお茶は、その性質上完全無農薬の有機栽培。青茶の中では最も発酵度が高いものの一つで、紅茶に近い種類です。繊細なマスカットや蜜の香りを持つこのお茶ほど「官能的」という言葉が合うお茶はありません。

ウンカは6月、二十四節季の芒種の頃、蒸し暑い梅雨に茶園に現れます。茶葉の芽の汁を吸うと同時にその嘴の唾液がその芽の成長を止め、化学変化をもたらします。この東方美人はウンカに吸われた茶葉の芽だけをセレクトして作られます。日光による萎凋、室内での萎凋、撹拌、炒菁、揉捻、乾燥などの製茶過程を経て、そのお茶は濃厚なフルーツの香りを放ち、蜂蜜の味わいを持つ魅惑的なお茶になります。しかし、農薬を使う茶園にはウンカの奇跡は起こりません。また、ウンカの飛来は常に運次第であり、同じ農園で毎年必ず良質な東方美人が作れるわけではありません。

東方美人は別名「五色茶」と呼ばれています。白はその産毛、緑はその清らかな香り、黄色と赤はその甘味と芳醇さ、黒は喉越しと深みを表します。その魅惑的なお茶は、ヨーロッパの貴族の間で一世を風靡しました。「オリエンタルビューティー」という名は、イギリスの女王が、グラスの中でジャンピングする五色のお茶を見て、「まるでダンスをしている東洋の美女のようだ。」と言ったことに由来するという説があります。

 

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